リチャード・カーティス監督のアバウトタイム(2014年公開)は、「タイムトラベル」×「恋愛モノ」だと思ったら大間違い!と、私は思っています。「今ここの自分」を生きる意味がわかる、死ぬ前に見るべき映画の一つです!

 

ちなみに、アマゾンプライム会員の方は、無料で見れます♡

私は、この大好きなこの映画を、なかなか見れない。

涙が止まらくなるから。ご飯も食べられなくなるから。大好きだった亡き父を思い出して、全身から涙がでるから。

父が他界して、もう20年経つのに。1歳だった息子は、もう21歳になるのに。

父はどんな時も、私の傍にいると分かっているのに。

父は肺癌が発覚して、3か月足らずで、あっと言う間に亡くなった。余命宣告は受けていたけど、実感が沸く間もなく、死に目にも会えず

心残りばかりだった。

父は色んなことが見通せる人で、若いころから、自分は63歳の誕生日を迎えてすぐに死ぬと、言っていた。無論、誰も信じなかった。

だけど、本当に63歳と3週間で死んでしまった。

父は、色んなことを教えてくれたけど、どれも難しすぎて、私は1%も理解できなかった。

現実主義で父の話を理解しようとしない私を、父は怒ることはせず、ただただ、悲しそうな顔をした、その顔もよく覚えている。

「まどかなら、理解できると思うんだけどな、お父さんは説明が下手だな」と。稀に理解できたときは、輝くような顔をして「そうか、わかるか、凄いなぁ」と言ってくれた。

あの頃にタイムトラベルできるなら、もっと父の話を理解しようと意識したのに。そうしたら、きっと理解できたと思う。

父の話は、不思議なことに、バシャールが語る内容とよく似ていた。父はバシャールの本を読んでいない。読んだ本は必ず、私に紹介するからわかる。20年前の私に、バシャールの話は、ハテナ過ぎる(笑)

あの頃にタイムトラベルしても、きっと父は自分の癌を治そうとはしなかったと思う。だからタイムトラベルできても、変わらないけど

それでも私は、大人になった孫と合わせたかったと思ってしまう。

息子は、父と似ている。顔ではなく表情が。笑うと目がなくなる。動物が大好きで、何よりとてもとても優しい。父も犬でも猫でも、なんでも大好きだった。そして息子の話す内容は、哲学者のおじいちゃんみたいで、そこも似ている。傍にいるとほっとする。

 

娘は、いくらでもお酒が飲める(笑) 飲むのが大好きだった父。一緒に飲んだら、どれだけ楽しかったろう。父は車とバイクが趣味だった。娘は高校生から中型のバイクに乗ってる。そして、野良猫にあげるために、バックにチャオチュールを忍ばせているほど、動物好きだ。

今、父が二人の孫に会ったら、どれだけ目を細めて、どれだけ褒めるだろう、どれだけ喜ぶだろうと思う。

父の口癖だった「幸せだなぁ」を連呼するだろう。

母は父の死後5年後に、乳癌になった。手術後のリハビリのために60歳過ぎてから、水泳を始めた。25メートルも泳げなかったのに、今では1500メートル泳げるようになり、術前より元気だ。

母は術前は、150センチない小柄で、38キロより増えるのが大変だった。父は180センチで大食いて、小食な母をいつも心配していた。

今の母は、アスリートみたいな体で、痩せてるのに、実に沢山食べる(笑)食べ歩くのが大好きだった父が、今の健康的な母と外食したら、どれだけ喜んだだろうと思う。

こんな風に人は、タイムトラベルなんてできないのに、●●だったらと思ってしまう。

この映画は後半が特にお薦め

 

https://youtu.be/b20WU-NOoBg?list=PLrTLUnPIFzvK4VQ7qxW1w60lXJ-fLBfGG

 

個人的には、キャストも最高!主役のドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムスもいいけど、父親役のビル・ナイドが本当に素敵。

前半はタイムトラベルと恋愛の話に、感じるかもしれませんが、後半になると深い意味がジワジワ。

むしろ、タイムトラベルが出来たとしても、

今を生きることが素晴らしい。

なんでもない毎日こそ、ワクワクの素晴らしい日々だと、気づくことができます♡

タイムトラベルやミラクルを夢見る必要は、ないのです。

私たちに必要なのは、

今ここ、自分にできることをすること♡

 

父は亡くなる一か月前に、「色んなことが最後になるから、お茶をしにいこう」と言って、伊豆高原の家の近くのカフェに行った。

そしてそれは、本当に父の最後のショート・ドライブで、最後の外でのお茶だった。その時、すでにモルヒネも効かない状態で、激痛で全身が震えるのを、私は何度も見た。

私たちは、そこで静かな時を過ごした、妹もいて、3人の静かな時間が流れていた。今はもうない、そのカフェのレモンイエローの壁の色を、はっきり覚えている。あの時、あの時間を過ごして本当に良かったと、今でも思う。

こんな風に ちっぽけなことでも

今ここで できることを 想いつく限り やる。

それが 自分の人生を生きる ということだと思う。

どれだけやっても、後悔は、きっと残る。

大切な人、大切なことなら なおさらだ。

だからこそ、

いまここで 自分ができることを やることに意味がある。

誰もが、今どんな状況であれ

死ぬ前に、この生きる意味に気づき

満足して生きる日々を、送れると信じています♡

たとえ、あなたがまだ、信じていないとしても!