23歳の娘が、家を出た。
幸せな旅立ちだ。
なのに私は毎日泣いている。
ブログの更新もせず途方に暮れている。
夜中に目が覚め、理由も分からないのに泣いている。
数秒後に、「あぁそうか」と泣いている理由がわかって、また涙がでる。
セッション中でも、涙がでる。
「時間」に解決してもらうために
とにかく仕事をし、
とにかく予定を入れ
とにかく隙間時間は一日中、
朝の7時から夜の25時まで、片付けをし
肉体を疲労させ、眠れるように自分を仕向ける。
その結果
既に断捨離が済んでいる我が家は
さらにスッキリして、余計に寂しくなる。
人間って大変だ。
悲劇でもない、
喜ぶべきことなのに、途方に暮れる。
いつかこんな日が来ることは、分かっていたのに
だから
私が彼女にできることは
とっても少ないけど
何でもやるって決めていた。
精いっぱい、やってきたけど
それでも
やっぱり少ないと思ってしまう。
それでも
もう少し一緒に居たかったと思ってしまう。
人間って大変だ。
中学生の頃から、ぶつかることも多かった。
気が強く、熱くなる娘は、
いつも冷静な私の、そういうところが嫌なの!と
私達はよく喧嘩した。
義務教育期間が終わってからは
「納得できないなら、
いつでも出て行っていい」が私の口癖だった。
社会人になって実家に住む場合は、家賃を設定し
右肩上がりに上昇すると、大学生の時から伝えていた。
娘は、
「早く出て行って欲しいのでしょ」と怒っていた。
それでも私は
「いつか出るのだから」と方針は変えなかった。
子どもは 授かりもので 預かりもの
ずっと思ってきたことだ。
いつか世に還せるように、預かっているだけ
だから、そのように育てようと思っていた。
だけど
だから
私は子ども達が可愛くて たまらなかった。
それは成人しても 変わらなかった。
人生は学校だから
子どもが嫌いと思ったから、子どもができた。
子どもが可愛くてたまらないと思ったから、離れることになった。
長い年月をかけて
人生を学び
ようやく
意識と現実を
一致させることができるようになってきた。
私が娘に最後にしたかったこと。
それは、
娘の帰宅時に「お帰り」と言い、
出来立てのご飯を出すことだった。
この普通のことが、
長い間、私は出来なかった。
誕生した瞬間から、ピッタリとくっついて過ごし
5歳の時に突然、過重労働のママになったから
相当泣かれた。
どうしてママは仕事をするの?
どうしてママの仕事は忙しいの?
どうして?どうして?
私は生きるのに精いっぱいで
色んなことに気づけなかった。
そこから、長い年月がたって
いつのまにか子ども達は
教えもしないのに
自力で家事万能になっていた。
それを私は誇りに思っていたけど
本当は
私はただ、子どもの傍に居たかった。
そんな小さな願いも
自分自身の意識の使い方を
うっかりと間違えると決してそれは現実にならない。
そう私は長い年月
その小さな願い「子どもと一緒にいたい」は叶わないと諦めていた。
「だって、私は働かなくてはいけない」
「だって、私は連帯保証人だから」
「だって、私はたくさん稼がなくてならない」
「やらねば」だらけのネバネバ星人だった。
だから、私の小さな願いは叶うはずもない。
だから、私は
この願いを叶えるのに、15年もかかってしまった。
だから、子ども達は
もう子どもではなくなっていた。
それでも彼らは、
私が洗濯をするだけで
「おおぉ、洗濯が終わってる~♪」とか
ご飯を作るだけで
「おおぉ~今日もご飯あるの?♪」と
無邪気に喜んでくれて、
その度に私は
嬉しいと同時に胸が痛んだ。
娘は過活動な面が強く、ほぼ家に居なかったけど
この春、社会人になり平日はヘトヘトで帰宅するようになった。
4月1日の入社式から、家を出た
9月28日までの半年間。
私がどんなに幸せだったか、きっと娘には分からない。
それを私は当然だと思う。
「人の気持ちが分かる」方が驚く。
例え親子でも、いや親子だからこそ
「人の気持ちは分からない」と思った方がいい。
だからこそ、私達は学べる。
私が娘に対してやりたかったことを、
最後にやらせてくれたと思っている。
実はそれは
色々なことが奇跡のように重なって実現したことだ。
今はそれが分かるから、感謝で胸が一杯になる。
どれだけ理解できても
どれだけ感謝で一杯でも
どれだけ幸せでも
私の胸はやっぱり苦しい。
洗顔すると窒息するのではと思うほど、苦しい。
人間って大変だ。
今、私が呪文のように使っている言葉、
それは
「そうだ♪ 娘は幸せなんだ♪」
自分の幸せを再確認しても、まだ辛い私も
「そうだ♪ 娘は今、とても幸せだ♪」と意識すると
呼吸が楽になる。
精いっぱい生きても
振り返ってしまうのが人間。
「幸せ」と「辛さ」が同時に共存してしまうのが人間。
だからこそ、
今日も今ここを精一杯生きていきます♪
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